法隆寺の見どころ
法隆寺は文化財の宝庫です。
寺院としての法隆寺そのものが1993年12月に世界文化遺産に指定されただけでなく、敷地内に建つ125棟の建造物のうち、国宝が17件、重要文化財が35件を占めています。
さらに、寺院に納められている仏像・仏具のほとんどが、現存最古と言われる飛鳥・白鳳・天平時代の作です。
これらすべてが、法隆寺の見どころと言っていいでしょう。ただし、全部を短時間で見てまわるなどとても無理。そこで、多くの人はいくつかある寺院内のコースをたどりながら見学をしています。
第1のコースは、西院伽藍の中心施設で、法隆寺の顔ともいうべき世界最古の木造建築金堂と五重塔めぐり。
金堂には、聖徳太子の等身像といわれる国宝・釈迦三尊像をはじめ、多数の仏像が安置されています。
また、1300年もの長い歳月を経てきた五重塔は、ただ仰ぎ見るだけで歴史を深く感じることができます。
法隆寺 五重塔の2つ目のコースは、金堂・五重塔の東側建つ大宝蔵院です。
百済観音堂、東宝殿、西宝殿の3つからなる大宝蔵院には、国宝の観音菩薩立像(百済観音)、観音菩薩立像(九面観音)、観音菩薩立像(夢違観音)、地蔵菩薩立像など多数の仏像が安置されています。
第3のコースは、夢殿を中心にややこじんまりとまとまった東院伽藍です。
八角円堂の夢殿内に安置されている秘仏、聖徳太子の等身像とされる救世観音像は、一生に一度は手を合わせておきたい仏様です。
なお、法隆寺には大宝蔵院では展示しきれない寺宝が多数あり、それらは春秋の観光シーズンのみ寺域のほぼ中央にある大宝蔵殿で公開されます。